Milk & Management

元急性期病院勤務の経営ノウハウを駆使して酪農業界に新たな風を!!//酪農後継者の軌跡ブログ

「経費」ってなーんだ??

どもども、酪農家のkazです。

雪がなかなか無くならないよー。。

内地では桜の話題で賑やかだけど、北海道って相当北なのですよ。笑

せめて、朝外に出たときの「ブルッ!」っとくるやつが緩和されればいいのですがね。

我が農場の子牛たちも「ブルッ!」とくる瞬間がある様子で、まだまだカーフコート脱がせられないなぁ~。

 

今日は経費について勉強です。

最近You Tubeばっかり見てしまうんですよね~。なんでだろ?おもしろいからか。

そこでたまたま経費ってなんだ?っていうテーマで色々と見ることができたので、おさらいも含めてまとめておきたいと思います。レッツゴー!

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経費とは

「経常費用」の略称で、事業を行うためにかかった「費用」のこと

 

言葉使い方による種類

1,「経費で落ちる」とは、会社が負担するという意味

2,会社会計上の「経費」は事業に関係しているかどうか

事業に関係していても、使っていないものは原則「経費」にならない。・仕入れたものはあるけど、まだ商品は売っていない、・事務用消耗品を買ったけど、まだ使っていないなどなどルールがある。

 

経費のメリット

・節税になる

基本的な理屈  収入-費用=利益 ⇐これに税金がかかる

節税をしようと思ったとき、利益を小さくすれば税金が少なくなる=費用を増やす

 

何が経費になるのか

税法上で、明確に記載されているものはないが、事業に関する支出であれば経費なる

例:飲食店などで、取引先の人とご飯を食べながら打ち合わせを行った(接待交際費)

例:社員をつれて業務の打ち上げを行った(福利厚生費)

 

経費とは、お金を使っているということを忘れてはいけないので、節税になるからと言ってどんどん経費が大きくなっていくと、会社やその事業として本末転倒。あくまでも資金繰りをしっかり計算をして、経費としていくべき。

 

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ちょと短いですが、このへんで。。。

「新元号」からのDJreport

こんちわ。kazです。

 テレビをポチッと。。。

「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」「新元号」「令和」「新元号」「新元号」「新元号」「新元号「令和」」「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」「新元号」「新元号」「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」「令和」「新元号」!!!

全部この話題・・・・・・正直、テレビをやめてyoutubeに移行・・・・笑

 

さぁ!新年度のはじまりということで、気持ちを新人の頃に戻してフレッシュな気持ちで純粋に酪農ビジネスに取り組んでいきたいですね!

あー早く牛舎つくれないかなーーーーーー。

 

なにか春らしい写真を撮りたかったんですけど・・・・雪、雪、雪、雪邪魔。

子牛と遊んでこよっと!あ、床替えしよう!

かわいいなー曇りのないピュアなその瞳は! 

 

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◎シダーシンクでの受胎率を上げるには

~発情時期を推定して、適切な時期にプログラムを開始したほうが、より受胎率は高くなる~

オブシンクによる高受胎率が期待できるのは、前回発情から5~9日目にプログラムを開始したときであり、それ以降の開始となると排卵同期前に排卵に至る個体の割合が高まる。

オブシンクの欠点を補うもの = シダーシンク

(オブシンクのGnRH投与時にシダーを挿入→7日後抜去)

発情周期にかかわらず、プロジェステロン環境の維持ができるのが利点

・調査結果 → 適期(発情開始後6から8日後)に開始したプログラムで受胎率が高くなる結果を得た。

※人工授精師の発情周期の推定

1、直腸検査による排卵確認

2、発情後の出血の有無

3、胚移植予定日に移植中止となったケース

3の場合にシダーシンクをうまく活用し、次の発情周期を待つことなくより効果的に受胎につなげることができる。

 

◎哺乳期の子牛にも新鮮な水を

哺乳期の子牛に代用乳と水を自由飲水させると代用乳のみを給与した場合と比べて乾物摂取量が多くなり、増体が向上する調査結果を得た。ただし、哺乳後の約30分間は食道溝反射が残っているので、第四胃への流入の恐れがある。

 

◎護蹄座談会

蹄が悪ければ喰えない→疾病リスクが上がる→乳量が下がる

高泌乳牛群の基本=蹄病の発生を少なくするためのケア(護蹄管理)

・理想は爪が減らずスリップしない床

・一番の理想は観察とケアを農家自身が行うこと

・餌の変更だけで如実に爪の状態変化はない

・牛舎を設計する段階から削蹄する場所を確保する

・定期削蹄の合間に自家削蹄(枠場とできれば技術者が近くにいることが理想)

 

 ◎乾乳期にイネWCSを上手に使おう

低カルシウム血症のDCADを用いた予防法 = 酪農家への普及は△

イネWCSはDCADコントロールに用いる低DCAD粗飼料としては十分に利用可能

品種別のDCAD値 リーフスター/147.6 ・・・ 夢あおば/249.1

刈り取りは、調査で一番低DCAD値にいたった出穂後30日経過した黄熟期

ただし、品種によるカリウム蓄積が多いものや、牛糞堆肥を連用した水田での栽培は勧めない。

イネWCSは嗜好性がよく、採食が低下せず、分娩後の血中カルシウムの低下が抑制された。

 

◎第四胃変位の原因と対策

どのような原因が多いのか??

1、分娩前の移動タイミングが悪い → 分娩の直前か直後、20日以上前

2、劣質サイレージ給与による肝機能の悪化 → 酪酸の量は1日100g/1頭以下

3、乾乳後期牛の飼養環境が悪い → 過密厳禁、敷料多めに

4、過肥である → BCSの変化に応じた飼料給与量を

5、飼料給与が適正ではなかった → 乾乳後期はペンを分けて対策できる環境を

 

 

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情報活用と飼料について

こんにちわ。kazです。

2/21北海道で地震がありました。

その時、私はセミナーへの参加のために札幌にいましたが、とても揺れたので驚き、脳裏によぎったあのブラックアウト。。。。夜中でもすぐに実家に戻るべきか不安になっておりました。

幸い、電気等には影響なく、次の日の朝を迎えられることに安堵しました。

もう二度と地震なんてとは思いますが、これは自然現象。。。念入りに準備や対策というものが今後も必ず必要だということを改めて思いました。

「災害対策」これはいついかなる時も頭に置いておきたいものです。

 

今日は、検定等の情報活用と飼料設計側からみた傾向対策についての勉強会があったので忘れないうちにまとめておきたいと思います。

 

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〇 検定成績情報の活用と確認

牛群の動き=

 ・淘汰率 ・淘汰予測 ・搾乳日数 ・平均産次×年間乳量 ・分娩頭数

繁殖成績=

・平均分娩間隔という考え方には落とし穴がある → 分布の形をしっかり確認する

(平均値を大きくしているのは長期未受胎牛の可能性が)

・VWPが長くなっていないか? → 短縮を!(ピーク乳量×2.5-21日)

・受胎率の目標 = 開始日÷2% (80日であれば40%)

・スタートラインの重要性 → 繁殖検診、FC

・発情の見えにくさ

 → 授精時の乳たんぱくとの関係性

3.0%以下には何かある(薄い、来ない、静止)もっとエネルギーを!

 

〇 泌乳曲線と成分の確認

・デントコーン

 ルーメン内でプロピオン酸に分解され肝臓でブドウ糖→乳糖へ

・牧草(グラス)

 ルーメン内に酢酸に分解され、そのまま乳脂肪へ

階層別の乳量を確認する!(飛び出し、ピーク)周産期病や、食い込み量を把握。

21日以下の乳成分を確認してみよう!↓↓↓

☆乳糖(無視固形-乳蛋白-1)=4.45以下だとエネルギー不足

☆乳脂肪 =4.5%以上でエネルギー不足、3.4%以下でアシドーシス(濃厚飼料減で)

☆乳蛋白 =2.8%以下でエネルギー不足、3.5%以上でエネルギー不足

21日以降の乳成分を確認してみよう!↓↓↓

★乳糖(無視固形-乳蛋白-1)=同上

★乳脂肪 =高値の場合、体調悪による低乳量?低値の場合、アシドーシス&高乳量

★乳蛋白 =3.0%以下で発情薄いかも、2.8%以下でほぼ発情回帰なし

※ ストレスではないか? → 群移動+餌の切り替えが一番のストレス

◎牛群検定の資料にマーカーを引いておおよそのあたりをつけること!

 

〇 収入で考えてみる

繁殖が悪くなると何が起こるのか?

・泌乳後期牛の増加→過肥牛が増える=周産期病のリスク大

・過肥牛=周産期病→食い込み減→肝機能障害→乳量低下

・更新率=死亡、乳房炎、蹄病の羅患。事故率5%以上アップ

分娩間隔が1か月伸びると・・・・・

(100頭搾乳)19,550千円/年 652千円/1日 の差が出てくる

 

〇 現場を見て・・・

乾乳期の管理が重要

トラブルの要因は、「濃度」ではなく「摂取量」の影響が大きい

ケトーシスになりやすい牛・・・過肥+斑紋が不鮮明で皮膚が緩い

泌乳期中の低カル・・・目の周りが白い、目の充血、漏乳

肝機能の低下・・・乳糖が上がらない、牛体の黄疸

夏場の乳脂率低下対策→パルチミン酸が多いバイパス油脂で底上げ

TMRの給与回数 1回<2回<3回 餌押しも多い方がよい。敷料をしっかり入れ、飲水環境も整える。

 

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 改善できるところはたくさんありますね。

例えば、飲水場所の水道管径を太くすることで、飲水の量も変わってくる。とか。

検定情報という身近なところに、大事なデータが転がっているので、それらをしっかり分析できるようにしておく必要があります。乳検は、月一回のところがほとんどだと思いますが、ちょっとリアルとは違うかなーって思うところも確かにあります。検定情報はあたりをつけることが大事ですね。ただ乳成分については正確だと思っているので、タンパクの数字あたりは分析してもいいかもしれませんね。

 

では、また。

 

 

「酪農を発展させる術」は「下位の牛を売ること」

こんにちは。kazです。

やっと北海道も厳寒期が抜けましたかね~っとか言ってると、「まだ寒いわバカ!」とか怒られるかもしれないですね。

でも日が長くなりましたよね~

牛の餌やりしてても、明かりが必要な時間が短くなっているのを感じます。

 

新牛舎のお話も進んでいて、現状は農場見学と土地均平の契約に向けてですか。

この事業計画のことを今後は、「プロジェクト」と呼びます。

プロジェクトは、中長期10か年の事業計画をいいます。

今年2019年からスタートということで計画をしておりますので。こちらは随時お知らせしていきます。

 

でわでわ。。。。お勉強です。

セミナーの内容をまとめてみました。

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繁殖管理のもつ“ちから”牛群を進化させる

㈱ゆうべつ牛群管理サービス 代表取締役 安富 一郎 氏

 

“ゲノミック”とは、将来こうなるだろうという予測の技術

 

「量」の話

〇 繁殖はなぜ大事か?

 それは牛群をより分娩に近く、泌乳ピークがより多くいる集団にすることが経営上有利に働くため。より乳量の高い集団、より効率のいい生産をする集団をつくり続けることが繁殖管理の目的。この時、個体ベースで物事を考えて、集団・群で評価することが重要。投資利益率の低下を招く = 分娩間隔の延長 → 1頭あたりの利益の減少

 DIM(泌乳日数)を短縮させる2つのオプション

・繁殖

・淘汰

 〇 分娩間隔と空胎日数という指標の問題点

 上記は2産以上の個体がいてはじめて計算され、評価するためには2産以上でかつ2頭以上いないと評価できないため、初産牛のデータが含まれていないこと、そして牛群内の初産牛の割合によって適正な評価にはならないという問題が起きてくる。

 さらに分娩間隔とは、分娩によってデータが変化する。やっと待ちに待った分娩によるデータはいつの繁殖アプローチを評価しているのかというタイムラグの問題。

 空胎日数は分娩間隔に比べるとタイムラグが少ない(妊娠鑑定ごと)が、ラグがあることには変わりはない。そこからは良いか悪いかの判断がしにくい。

〇 そこで”妊娠率”

妊娠率は「スピード」

一番現実的な計算方法

授精対象牛の決定 → 時間の設定(発情サイクル数にする)

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農場において望まれる指標

● 年間獲得妊娠頭数・割合

● 繁殖中止頭数・割合

● 流産率(30-60日におこりやすい)

● 更新率 FS牛群で30%以下

● 死産率 4%以下

大事なことは、妊娠率ばかりを追わないでほしい。その周りの数字を総合的に評価する。

 

「質」の話

雌判別精液のテクノロジーは革命的発明! → ぜひ使うべき

どこで選抜・販売をするか

成牛 → データベースでの基準・判断で十分

育成 → 難しい、ゲノムや疾病履歴等

これまでの後代検定の代わりのようなゲノミックでは、その牛の将来像の予測を20%あたりの信頼性で行えてきた(5頭に1頭の確率)が、最近のゲノミックヤングサイアーでは60~70%信頼性が出てきた。ただしあくまでも予測を数値化しているだけと考えておく必要はある。

酪農家は困っている・・・・・「受胎しないから」

アメリカの1000頭規模の事例→妊娠率35%(ダブルオブシンクによる定時受精)

そこまでアグレッシブな方法が必要か?

大事なことはしっかりモニターすること(現状を把握する)

  → わかりやすく、最新の情報が更新されていること

 

「酪農を発展させる術は=下位の牛を売ること」

 

 語録

※ デイリーコンプ3O5 管理ソフト(ソフト内は英語)

※ カウバリュー = 牛の価値を表す指標

※ ハードヘルス = 健康管理

※ 生産効率 = 人時生産性

※ 240日以降は早産

※ リプロダクション → 繁殖性、再生産 

※ 初産牛は泌乳性が高い

 

 

人材課題を解決するために

~採用の現場から見た活動のヒント~

㈱アグリ・コミュニティ 代表取締役CEO 鍵 悠平 氏

北海道における農業の人材動向

●人材不足は深刻

 求人に対するライバルが多く他組織よりも魅力的な求人情報必要

●若年層の農業就業者比率が高い

 魅力ある土地としてさらなる流入が期待できる

●「新規参入者」の数は増加傾向

 道外、他産業からの流入が期待できる

 

若者の間では、就職活動においてインターネットを活用することは主流。

求人媒体ごとのポイント

ハローワーク

 ・掲載無料

 ・年齢層高め、利用者は減少傾向

※一般ネット媒体 リクナビ

 ・圧倒的な情報量による認知度

 ・掲載料が高い

※地元求人誌

 ・地域ごとの情報量が豊富

 ・アクセス数も高い

 ・地域が限定される

※求人サイト媒体

 ・比較的若い方の求職者層

 ・低コスト

 ・地元採用には弱い

 主な農業専門の求人サイト

第一次産業ネット」 「農家の仕事ナビ」 「あぐりナビ」

絶対的に掲載数のあるところに求職者が集まる傾向あり 

他組織との違いや自組織の特徴、将来像等をまとめることが第一

人気のある待遇

給与 20万円以上、賞与あり、休暇休日6日/月以上、福利厚生社会保険完備、住居の手配が可能

 

想定していた環境とギャップがある → 退職

早期退職は痛い!不安に対するフォローを重視して、具体的な改善をしていくことを共有することが大切。大企業にない部分 → 分業制ではなく、全体を見ることができる環境であることも強みに・・・

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終わりに (モニターについて)

前にも書きましたけど、日報と月報の大切さだと思っています。

日々の数字をどれだけ記録できるか、これによって経営ってほんとに変わってくるし、分析力につながっていくんです。それがモニターだと捉えています。

このモニターというのは、やってきたことの「積み重ね」と「評価」なんです。

やるだけじゃダメ。評価まで行うことが次へのステップにつながります。

正当な評価をするため、日々の記録です。

 

以上です。ありがとうございました。

搾乳ロボット特集まとめ

こんばんわ。kazです。

あけましておめでとうございます

2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

今年は、いよいよ搾乳ロボット導入に向けて動き出します。

っと言っても、外は真っ白です。笑

だけどもだけど!グーグルマップを開きながら土地の選定やら、各機械メーカーからの情報収集やら、農場見学等々で勉強させていただいております。

今日は、搾乳ロボット牛群の栄養管理についての特集を見つけたので、自分なりにまとめてみました。

 

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「搾乳ロボット牛群での栄養管理とは」

 アルバータ大学 大場 真人 教授

 

酪農ビジネスの目的 → 乳を生産して利益を上げること

搾乳ロボット牛群の評価指標

◎牛群1頭あたりの搾乳回数

◎フェッチング(牛を追い込み、ロボットまで連れてくる作業)頭数の割合

略)TMR「Total Mixed Ration」 PMR「Partially Mixed Ration」部分的

搾乳ロボット内で与える濃厚飼料は「お菓子」のようなものと考える

搾乳ロボット牛舎には大きくわけて次のデザインがある

タイプ1 フリー・カウ・トラフィック

タイプ2 誘導型トラフィック (先に給餌か搾乳の2パターンある)

タイプの違いは「乳牛が動くのか」「乳牛を動かすのか」

 

フリーVS誘導型

フリー・カウ・トラフィック:「動線」スタイル、動きのパターンに合わせた考え方

メリット → 採食回数が多くなる

デメリット → PMRで満足してしまうと搾乳回数の減少、フェッチングの増加

(スペインの研究)自由に飼槽に行けるため、採食回数が多く、ルーメン発酵が穏やかになりアシドーシスのリスクが低い。乳脂率が高くなる傾向がある。

 

誘導型トラフィック:「導線」スタイル、研究や分析から導くことの考え方

メリット → フェッチングの減少

デメリット → 採食回数、休息、横臥時間の減少、搾乳待機時間の延長

(スペインの研究)搾乳回数が増え、人間が自発的に搾乳ロボットのところに来ない乳牛を連れてくる頻度が、フリーに比べて1/5に減少した

 

搾乳ロボット内濃厚飼料給与の「量」検討

試験① フリー・カウ・トラフィック

濃厚飼料給与量(1日) 3㎏区/8㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:8㎏群は3㎏群に比べてPMR摂取量が低くなる。どちらの群でも1日当たりのエネルギー摂取量が増えることはなかった。ポイントとしては、濃厚飼料の増給はメリットなしということ。

 

試験② 誘導型トラフィック

0.5㎏区/5㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:搾乳ロボット内で最小の0.5㎏給与された乳牛は、PMRの摂取量が増え、1日合計の乾物摂取量も高くなる傾向が見られ、さらに乳量も2.7㎏増える結果となった。ポイントとしては、濃厚飼料の多給で、PMRの摂取量が下がれば逆効果になるということ。

 

試験③ 誘導型トラフィック

2㎏区/6.2㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:乾物摂取量に有意な差は見られず、6.2㎏群の方が乳量が高くなる傾向が見られた。試験②最小給与試験とは異なり、濃厚飼料を多く摂取した乳牛の乳量の方が高かった。

 

まとめ

搾乳ロボット内での濃厚飼料摂取量が増えると、PMR摂取量が減る。試験②の濃厚飼料最小給与試験にあるように1日のPMR摂取量を増やすという視点だと、中途半端にせずギリギリまで制限することが必要かもしれない。濃厚飼料の給与を抑えることができれば、栄養濃度が高く、嗜好性の高いPMRに設計することが可能。ただし、飼養密度には注意が必要で、過密であれば採食回数や、採食量の観察が必要になる。もう一点考慮が必要な点として、実際の濃厚飼料摂取量にはばらつきがあるということ。濃厚飼料の給与量が多ければ多いほど実際の摂取量にはばらつきがあるとみた方がいい。

原則として、搾乳ロボットへのアクセスが問題にならない限り、搾乳ロボット内での濃厚飼料給与量は少ないほうがいいと考えるべき。PMRからできるだけ多くの栄養をバランスよく摂る。

 

イスラエルの研究

濃厚飼料の質の影響を比較した試験

低穀類ペレットVS高穀類ペレット

高:NFC45.9% NDF22.1%

低:NFC40.9% NDF28.5%

(そのほかの飼料で、栄養濃度を調整)

結果:泌乳初期から中期(10日から180日)で低穀類ペレットを給与された乳牛の方が乳量が多かった。乳脂率等の乳成分には差がなかったが、体重は高穀類ペレット方が約30㎏以上増える結果となった。

考察:低穀類ペレットの乳量増は、ルーメンアシドーシスにならず、消化吸収率が高くなったからではないか。さらにPMRの摂取量が増えたのではないか。低穀類ペレットでも搾乳ロボットに引き付ける力が十分にあることがわかった。

※ふすまペレット→嗜好性がよく、発酵速度は遅く、濃厚飼料として使いやすいかも。

 

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っとまーこんなかんじですかな。

ただ漠然と搾乳ロボット!!!とか言っても絶対成功しない。

大事なことをしっかり整理することが大事ですよね。

そして自分の向かいたい方向性をしっかり持つことですね。いつかこのブログでも「目指すべき方向性」というプレゼン内容を示すことできればと思っています。

グランドデザインとか、マスタープラン!

 

でわでわ。。。。。

DJ report

◎プロバイオティクスは乳房炎に効果があるのか

プロバイオティクス = 生菌製剤

生菌製剤の投与の効果は、

・全身の免疫力を増強

・乳房内のCNSなどの菌を減少させる

大腸菌性乳房炎の発生割合の低下

・治療回数、経費の抑制

ただし、これらの効果はSAによる乳房炎に対しては認められなかった。

 

◎子牛事故ゼロを目指す

5つのポイント

1.飼養スペース

 過密は厳禁で、自発的な運動で胎勢を正常に戻せるスペースが必要

2.蹄病

 肢蹄が良い状態で乾乳を迎えるよう対応する

3.観察

 分娩が近づくと、とにかくよく観察することとできれば鳴き声等の音も聞く

4.自然分娩

 初産は介助が必要だが、経産牛は自然分娩を心掛ける

5.乾乳期間とストレス対策

 初産は60日、経産牛は45日。餌の変更、群移動等の環境変化を極力させない

※初乳は哺乳欲があるようであれば、飲みたいだけ飲ませる。

 

 ◎自家生産牛飼養で経済性の安定を求める

自家生産牛飼育の経済性を計る指標として、5年間の所得を試算してみる。

指標

 ・淘汰疾病率 20% ~ 30%

 ・分娩間隔 390日 ~ 450日

 ・産まれ落ちから成牛になるまでにかかる経費

結論 

 淘汰・淘汰率が25%で分娩間隔が410日以内では所得の向上がみられるが、それ以上になると所得の低下がみられた。淘汰疾病牛の発生を抑えて、繁殖力を高めることはやはりポイントといえる。自家生産牛飼育の経済性を考えると淘汰疾病率が25%以下で、分娩間隔が410~420日以内というのが目安になる。

 

 ◎飼養衛生管理基準の再確認を

家畜伝染病予防法 → 「飼養衛生管理基準」

1.農場の防疫意識の向上

2.消毒等を徹底するエリアの設定と実行

3.毎日の家畜の健康観察と異状時の早期通報・出荷停止

4.埋却地の確保

5.感染ルート等の早期特定のための記録の作成と保存

6.大規模農場に対する追加措置

「やらされている」ではなく「やるべき」

 

◎蹄が悪くちゃ喰えない、搾れない

「削蹄するタイミングが大事」

 ・乾乳前の削蹄は絶対 → 結果、毎月削蹄

「乾乳期のDD予防も大事」

 ・週一回の薬液スプレーもしくは蹄浴

「育成牛の削蹄は必須」

 ・定期削蹄には15か月齢の初妊牛も組み込む

「乳頭と肢蹄を重視した改良」

 ・AI事業体の交配プログラムでの改良と、蹄に良いとされるビオチンを使用。

 「年3回削蹄のススメ」

 ・蹄病発症による損失は大きい。万全を考えるなら年3回削蹄で費用対効果は十分に期待できる。

 

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補足

一つ目の生菌製剤の使用なんですが、わが農場も使っていました。

給餌の後トップドレスで一緒に食べさせていました。(今は行っていません)

乳房炎の抑制云々よりは、体細胞の低下に効果があるなと実感していましたね。

やめた理由は、「まさか今後ずっとやめることができないものなのか?」という疑問にぶち当たりまして。。。。。お金もかかりますし。。。。。「自然界のものでそこら辺クリアにできないものか?」と。

思い切って、辞めた時の効果を実証中でございます。

 

酪農の用語解説

みなさんこんにちわ。kazです。

地元は例年より雪が少ないですが、気温差が激しいですね。

気候のせいなのか、全然お乳がでませーん!!!笑

来年から色々試してみたいことがたくさんあるのですが、このまま乳量が復活しないと腰が引けちゃいます。悲

徐々に体に合うような気温の低下をお願いしたいものです。(不可能)

 

今日は用語についてまとめます。

ご経験あると思いますが、業界人や先輩たちの会話の中で略語が出てきてその意味がわからない時って、こっちは思考停止してしまうんですよね。笑

「あ~それはそうでしょね~」とか言って知ったかぶりしちゃったりとか!

よくあります。笑

文章の理解力にもつながりますから、蓄えていきましょう。↓↓↓

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 ME:代謝エネルギー

飼料の総エネルギーから、動物が消化吸収できないで利用されないエネルギー(糞中のエネルギー)および吸収されても尿・ガス中に排泄されるエネルギー(尿・ガス中エネルギー)を差し引いたもので、動物に実際に利用されるエネルギーである。理論的に見てTDNよりも正確なエネルギー単位であり、特に鶏用飼料でよく用いられる。TDNとMEの関係はほぼ次のとおりである。

ME(kcal/100g)=TDN(%)×4.14
 

TDN:可消化養分総量

飼料の栄養価の指標となるもので、飼料中の可消化養分(消化、吸収される養分)の単位当たりのエネルギー量から求められる。主にこの可消化養分総量によって家畜への飼料給与量が設定されている。

TDN(kg)= 可消化粗タンパク質 (kg) + 2.25 × 可消化粗脂肪 (kg) + 可消化粗繊維 (kg) + 可消化可溶性無窒素物 (kg) 

飼料の栄養価を表す際には飼料中のTDN含量 (%)で表され、単位飼料中のTDN量から求められる。

 

MUN:乳中尿素窒素

乳牛の第一胃(ルーメン)では、微生物(プロトゾア等)が飼料由来の蛋白質をアンモ
ニアに分解し、これを効率よく微生物体蛋白に作り替える。この微生物体蛋白は消化されたのち小腸からアミノ酸として吸収され血液に乗り乳房に運ばれ、乳腺で生乳中の乳蛋白質合成に利用され、そして、余ったアンモニアは肝臓で尿素となり、これが生乳中に移行したものを乳中尿素窒素という。

 

FFA:遊離脂肪酸

体脂肪動員の指標であり、エネルギー不足(空腹)により数値が増加する。周産期(分娩前後)には生理的に高値を示す牛が多く、また痩せている牛ではエネルギー不足であっても体脂肪の動員が起きないためか増加しないこともある。FFAの高値は、エネルギー摂取不測により体脂肪が動員されていることによる。この場合、疾病・障害として肝機能障害(ケトン症、脂肪肝)、第四胃変位、繁殖障害、泌乳量減少、乳蛋白質率低下などが見られる。

 

CP:蛋白質

飼料の6成分のひとつで、窒素含量に6.25倍したもの。アマイドその他蛋白質以外の窒素化合物も含まれる。植物中には種子の胚芽の部分に多く、またマメ科の植物には多く含まれている。動物中には筋肉、血液、乳、卵白中に特に多く含まれる。

 

VFA:揮発性脂肪酸

ルーメンに棲(す)んでいる微生物の中には、セルロースを分解する酵素セルラーゼ)を持つものがいて、牛が食べた草やデンプンを発酵分解して酢酸、プロピオン酸や酪酸を主体とする揮発性脂肪酸(VFA)を作る。VFAはルーメン壁から吸収され、血液を介して牛のそれぞれの組織に送られてエネルギーとして利用される。

 

バイパス飼料

牛には4つの胃があり、種々の微生物(ルーメン微生物)が飼料の発酵などを行い、飼料の消化を助けている。例えば脂肪分の多い飼料を与えると、第一胃で飼料の脂肪分が分解し脂肪酸となると、発酵を行っている微生物の活動を干渉して、繊維消化の阻害やCaやMgなどの利用性を低下させる弊害がある。その障害を防ぐために与えるのがバイパス飼料といい、牛の第1胃から第3胃では分解されずに、そのルーメン微生物に影響を及ぼさず、第四胃の胃酸により分解され、小腸で吸収されるよう加工を施した飼料であり、バイパスタンパクやバイパス油脂などがある。バイパス飼料の給与により、乳用牛の泌乳初期におけるエネルギー不足の低減、乳脂肪率の向上などの効果が見られる。

 

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本日は以上になります。

 

わからないことはわからないって言いましょうね!!笑