Milk & Management

元急性期病院勤務の経営ノウハウを駆使して酪農業界に新たな風を!!//酪農後継者の軌跡ブログ

搾乳ロボット特集まとめ

こんばんわ。kazです。

あけましておめでとうございます

2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

今年は、いよいよ搾乳ロボット導入に向けて動き出します。

っと言っても、外は真っ白です。笑

だけどもだけど!グーグルマップを開きながら土地の選定やら、各機械メーカーからの情報収集やら、農場見学等々で勉強させていただいております。

今日は、搾乳ロボット牛群の栄養管理についての特集を見つけたので、自分なりにまとめてみました。

 

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「搾乳ロボット牛群での栄養管理とは」

 アルバータ大学 大場 真人 教授

 

酪農ビジネスの目的 → 乳を生産して利益を上げること

搾乳ロボット牛群の評価指標

◎牛群1頭あたりの搾乳回数

◎フェッチング(牛を追い込み、ロボットまで連れてくる作業)頭数の割合

略)TMR「Total Mixed Ration」 PMR「Partially Mixed Ration」部分的

搾乳ロボット内で与える濃厚飼料は「お菓子」のようなものと考える

搾乳ロボット牛舎には大きくわけて次のデザインがある

タイプ1 フリー・カウ・トラフィック

タイプ2 誘導型トラフィック (先に給餌か搾乳の2パターンある)

タイプの違いは「乳牛が動くのか」「乳牛を動かすのか」

 

フリーVS誘導型

フリー・カウ・トラフィック:「動線」スタイル、動きのパターンに合わせた考え方

メリット → 採食回数が多くなる

デメリット → PMRで満足してしまうと搾乳回数の減少、フェッチングの増加

(スペインの研究)自由に飼槽に行けるため、採食回数が多く、ルーメン発酵が穏やかになりアシドーシスのリスクが低い。乳脂率が高くなる傾向がある。

 

誘導型トラフィック:「導線」スタイル、研究や分析から導くことの考え方

メリット → フェッチングの減少

デメリット → 採食回数、休息、横臥時間の減少、搾乳待機時間の延長

(スペインの研究)搾乳回数が増え、人間が自発的に搾乳ロボットのところに来ない乳牛を連れてくる頻度が、フリーに比べて1/5に減少した

 

搾乳ロボット内濃厚飼料給与の「量」検討

試験① フリー・カウ・トラフィック

濃厚飼料給与量(1日) 3㎏区/8㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:8㎏群は3㎏群に比べてPMR摂取量が低くなる。どちらの群でも1日当たりのエネルギー摂取量が増えることはなかった。ポイントとしては、濃厚飼料の増給はメリットなしということ。

 

試験② 誘導型トラフィック

0.5㎏区/5㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:搾乳ロボット内で最小の0.5㎏給与された乳牛は、PMRの摂取量が増え、1日合計の乾物摂取量も高くなる傾向が見られ、さらに乳量も2.7㎏増える結果となった。ポイントとしては、濃厚飼料の多給で、PMRの摂取量が下がれば逆効果になるということ。

 

試験③ 誘導型トラフィック

2㎏区/6.2㎏区(PMRの濃度は増減した)

結果:乾物摂取量に有意な差は見られず、6.2㎏群の方が乳量が高くなる傾向が見られた。試験②最小給与試験とは異なり、濃厚飼料を多く摂取した乳牛の乳量の方が高かった。

 

まとめ

搾乳ロボット内での濃厚飼料摂取量が増えると、PMR摂取量が減る。試験②の濃厚飼料最小給与試験にあるように1日のPMR摂取量を増やすという視点だと、中途半端にせずギリギリまで制限することが必要かもしれない。濃厚飼料の給与を抑えることができれば、栄養濃度が高く、嗜好性の高いPMRに設計することが可能。ただし、飼養密度には注意が必要で、過密であれば採食回数や、採食量の観察が必要になる。もう一点考慮が必要な点として、実際の濃厚飼料摂取量にはばらつきがあるということ。濃厚飼料の給与量が多ければ多いほど実際の摂取量にはばらつきがあるとみた方がいい。

原則として、搾乳ロボットへのアクセスが問題にならない限り、搾乳ロボット内での濃厚飼料給与量は少ないほうがいいと考えるべき。PMRからできるだけ多くの栄養をバランスよく摂る。

 

イスラエルの研究

濃厚飼料の質の影響を比較した試験

低穀類ペレットVS高穀類ペレット

高:NFC45.9% NDF22.1%

低:NFC40.9% NDF28.5%

(そのほかの飼料で、栄養濃度を調整)

結果:泌乳初期から中期(10日から180日)で低穀類ペレットを給与された乳牛の方が乳量が多かった。乳脂率等の乳成分には差がなかったが、体重は高穀類ペレット方が約30㎏以上増える結果となった。

考察:低穀類ペレットの乳量増は、ルーメンアシドーシスにならず、消化吸収率が高くなったからではないか。さらにPMRの摂取量が増えたのではないか。低穀類ペレットでも搾乳ロボットに引き付ける力が十分にあることがわかった。

※ふすまペレット→嗜好性がよく、発酵速度は遅く、濃厚飼料として使いやすいかも。

 

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っとまーこんなかんじですかな。

ただ漠然と搾乳ロボット!!!とか言っても絶対成功しない。

大事なことをしっかり整理することが大事ですよね。

そして自分の向かいたい方向性をしっかり持つことですね。いつかこのブログでも「目指すべき方向性」というプレゼン内容を示すことできればと思っています。

グランドデザインとか、マスタープラン!

 

でわでわ。。。。。